性能・用途別の分類

普及機
ほどほどの性能のCPUを搭載したモデル。13~15インチクラスの液晶を搭載し、軽いとはいえないが携帯も可能なモデルが多い。そこそこに安価で使い勝手がいいので各社の売れ筋商品である。価格面の制約でモバイル向けローエンドもしくはチップセット内蔵GPU(統合チップセット)が搭載される。
ネットアクセスやワープロをはじめとする一般的な用途であれば、十分な性能を有しており、動画再生などそれなりに重い作業も相当にこなせる。多くのメーカーが主力機種として販売している。
ハイエンド
16~17インチクラスの液晶に最高レベルのCPUとモバイル向けハイエンドGPUを搭載した(例外あり)モデルで、ハードディスクの容量を除けばハイスペックのデスクトップ機とさほど引けをとらない。動画編集やDTM用途を意識したクリエーター向けモデルと、オンラインゲーム(ネットゲーム)での用途を主眼とし「ゲーミングノートパソコン」と銘打って売られているものがあるが、ブランド(製品)によってはBlu-ray DiscドライブやHD DVDドライブ、地上デジタルチューナーも搭載していることも。大きさと重さ(中には3.5キロ以上あるものも存在する)がかさみ携行性も落ちているので、デスクトップ機のように据え置きで使われることが多い。
現在、日本で販売しているメーカーはLenovo(旧IBM)、東芝、富士通、NEC、ソニー、デル、エプソンダイレクト、ヒューレット・パッカード、アップル、ショップブランドなどで、それぞれ各社のカラーがはっきりと出ているのが特徴。
ハイエンドモバイル
13インチ以下の液晶に高性能のCPUを搭載したモデル。GPUは消費電力を抑え携行性を確保するためチップセット内蔵のものを利用することもあれば、性能を重視して外付けのミドルレンジ程度のものを搭載することもある。携帯性と高性能という要素を兼ねそなえているが、価格がそれなりに高価である割に画面が狭いなどの理由から、マニア層に受けるモデルである。近年ではビジネスモバイルとの中間的モデルも増え、ビジネスモバイルとの区分がはっきりしなくなっている。
ビジネスモバイル
ビジネスで持ち歩くことを想定して作られたモデルで、携帯性と堅牢性に重点をおき、バッテリーの持続時間が強化されている。ビジネスバックに簡単に収めることができ、ラッシュ時の満員通勤電車にもまれても壊れないように頑丈な筐体を持っている。CPUも低電圧バージョンを採用するなど省エネに気を配って稼働時間を延ばしている。その他にもハードディスクに対する負荷や衝撃を軽減する仕組みを採用したり、キーボードに水をこぼしても大丈夫な製品も存在する。ただし、携帯性と価格の両面から、性能が二の次になっているきらいがあるので、メインマシンとして使うには力不足な面がある。
この分野は従来松下電器が圧倒的シェアを占めていたが、最近ではNECやソニー・富士通も対抗するモデルを販売するなど、他社も追撃する気配を見せている。
フィールドワーク
ビジネスモバイルから分岐し、屋外での使用を主な用途と想定して耐振動・耐衝撃・耐水性能などを大幅に向上させたモデル。主に軍・警察・消防などの分野で使われるが、振動に強いという性格から車載端末として使われるケースも多い。この分野は従来松下電器が市場をほぼ独占していたが、現在はNECやデル、ヒューレット・パッカード、モトローラなども参入している。
テレパソ
パソコンでテレビを見るためのモデル。テレビチューナーを搭載しているのが条件で、地デジチューナー搭載の大型ノートブックからワンセグ搭載の1スピンドル機まで幅が広い。パソコンとしての性能もさることながらチューナーソフトの使い勝手の良さも求められる。チューナーを内蔵するため、重さはかなりのものだが(東芝Qosmioは重さ4kg以上と、ノートパソコンとしては重いほうに入る)、日立ではチューナーを外付けにしてUSBケーブルでつなぐ形をとっているため、テレパソでありながらテレビチューナーなしモデルとほぼ同じ重さである。また、テレビチューナーのない機種でも、周辺機器メーカー各社からUSB接続のワンセグチューナーが出ており、これを使ってテレビを見ることができる。
ショッププランド
Clevoなど海外のメーカーから発売されているベアボーンを、パソコンショップが組み立てて販売する形態のパソコンのこと。BTOが基本。無駄を極限まで切り詰めることができるので、低コストで高性能且つ余計なソフトが入っていないパソコンを手に入れることができるが、その反面、サポートセンターが存在しないので(販売店の対応レベルによる)、トラブルが起きても自力で解決できるほどの知識がユーザーにも要求される。このため、低価格だからと言って初心者が購入すべきではなく、ある程度のトラブルを自己解決できるマニア向けと言える。一部にはノート型をしているにもかかわらずバッテリーを搭載しない機種も存在する。
ネットブック
7~10インチ程度の小型液晶ディスプレイ、比較的低性能なCPU(当初はCeleron MベースのCPU、もしくはVIA C7やAMD Geodeなどの低速・省電力タイプのCPUが主流を占めていたが、最近の場合、市場に出回っている製品においてはインテル製のAtomを搭載した製品が大部分を占めている)を搭載し、光学ドライブを省略した低価格な小型ノートパソコンが2007年頃から急速に普及している。処理能力が低くウェブと電子メール、チャットなどの使用にほぼ特化していることからネットブックと呼ばれる。人気の背景にはパソコンが大半の用途において過剰性能になっていること、大容量のストレージや高い処理能力をそれほど必要としないウェブアプリケーションの普及がある。なお GPUやCPUの性能が低く、Windows Vistaを快適に動作させる要件を満たさないため、OSにWindows XP(主にSP2以降のHome Edition。ただし、ごく一部のオンラインショップ専売などに見られるカスタマイズモデルにおいてはSP3以降のProfessionalが採用される場合もある)やubuntuなどに代表されるLinuxディストリビューションを採用する場合が多い。性能が抑えられているため、Flashや複雑なJavaScriptを多用したサイトの閲覧や、高画質な動画再生はやや苦しい。一般にストレージの容量が少ないため大量の画像データや音楽データを管理するような用途にも向かない。低価格化が求められるため性能面で付加価値をつけることが難しく、東芝とNECを除く日本の大手メーカーでは消極的な企業がほとんどである。